中国各地に残された世界一長い建造物「万里の長城」
“日本では知らない人がいないほど知名度が高い「万里の長城」は、1987年に世界遺産に登録されました。万里の長城はもともと中国国内にあった諸国がそれぞれ城壁を築いたもので、それを秦の始皇帝が互いにつなげてとても長い城壁にしたのが始まりです。秦の始皇帝は紀元前200年代の人物なので、万里の長城にはとても長い歴史があることがわかります。万里の長城は中国国内に点在しており、観光地もいくつかに分かれています。八達嶺の長城は最も有名で観光客も多く、北京から車で1時間ほどというアクセスの良さも魅力です。司馬台の長城は当時のままの姿を残していると言われるほど人の手が入っておらず、訪れれば歴史のロマンに浸れることでしょう。その他にも保存状態が良い慕田峪長城や、風光明媚な自然の中に建っている金山嶺長城など、個性的な長城があります(※1)。
※1[世界遺産基本情報]万里の長城
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「黄龍の景観」は絶景!プライスレスの体験が味わえる
“「黄龍の景観と歴史地域」には、ジャイアントパンダやキンシコウという孫悟空のモデルになったサルがいる、希少生物をたくさん抱える地域です。ユネスコには2000年に生物圏保護区として指定されています。場所は四川省のアバ・チベット族チャン族が住む自治州の松潘県にあり、棚田に水が広がるカルスト地形が特徴です。水の色は場所ごとによって異なり、空色や黄色、緑色、茶色などさまざまな顔を見せてくれます。天気によっても水の色は変わり、晴れた日には黄金色に染まります。また、黄龍の景観と歴史地域の見どころは自然だけではありません。寺院などの建造物も建てられており、自然と人間の関わりについても見ることができます(※2)。
※2[世界遺産基本情報]黄龍の景観と歴史地域
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古き良き中国の景観を求めて…「麗江旧市街」
“開発が進みどんどん近代化をしていく中国にも、古き良き時代を思わせてくれるエリアがあります。それが「麗江旧市街」です。雲南省の麗江市に残るこの旧市街は、12世紀に形成されたとされています。旧市街には現在も使用されているただひとつの象形文字「トンパ文字」や、「三眼井」という飲用、食品を洗う用、洗濯用の3つの用途に分かれた井戸がさりげなく残っています。麗江旧市街の風景は、瓦屋根に軒先に吊るされた提灯、石畳の道など、これぞ中国といったイメージ通りのものが広がっています。夜は提灯の明かりが灯り、光の芸術を楽しむこともできます。麗江旧市街では民族料理も楽しめるので、舌も満足させられることでしょう(※3)。
※3[世界遺産基本情報]麗江旧市街
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大自然に触れる!「九寨溝」の魅力とは
“「九寨溝の渓谷の景観と歴史地域」は、四川省のアバ・チベット族とチャン族の自治州である九寨溝県にある世界遺産です。1992年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。九寨溝は「9つの村が谷の合間にある」という意味であり、標高2000メートル〜3400メートルの岷山山脈の一部にあたります。また、100個もの沼が連なっているのも特徴です。九寨溝は黄龍と割と近いところにあるので、どちらかの世界遺産を訪れる際には一緒に見学するのがおすすめです。こちらにもジャイアントパンダやキンシコウなどの希少動物が多く生息しています(※4)。
※4[世界遺産基本情報]九寨溝の渓谷の景観と歴史地域
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同じ東アジアでも全く違う!中国の世界遺産を巡ろう
中国は日本と近いため、文化も自然も似ていると考えてしまいがちですが、中国には私たちの知らない風景や文化がたくさんあります。しかし、異国情緒だけではなくどこか懐かしさも感じられるのは、私たちが同じような文化圏に属しているからかもしれません。中国には50以上の世界遺産があり、世界遺産を巡る旅もボリューム満点です。それぞれ個性があり趣が異なるので、中国の世界遺産を制覇する旅に挑戦してみるのも良いかもしれません。きっと思い出深い素晴らしい旅になることでしょう。