室蘭は、重化学工業港湾都市として「鉄のまち」とも呼ばれ、ものづくりの街として知られています。今回は、自然や夜景などの魅力にあふれた室蘭の観光スポットをご紹介します。
美しい景観や自然が楽しめるスポット
地球岬
室蘭八景の1つである地球岬は、JR母恋駅より車で10分の場所にあります。展望台からは太平洋を見渡す大パノラマが広がります。元日には、初日の出を参拝するため、地元だけではなく遠方からの観光客で賑わいます。
トッカリショ展望台
トッカリショ展望台は、地球岬と同じく室蘭八景の1つに選ばれています。トッカリショ展望台からは鋭角に並ぶ奇岩と海の雄々しい景観が広がります。落ち着いた海のイタンキ浜とともに見る奇岩は動静対照的で、印象的な景勝地となっています。
金屏風・銀屏風
金屏風は約100メートルの赤褐色の崖面が連なっており、陽の光が当たることでまるで金屏風のように輝くことからこの名前が付けられました。銀屏風は彫刻のある崖という意味のアイヌ語「チヌイェピラ」が名前の由来といわれています。陽が当たると銀色の輝きを放ち、銀屏風を思わせる光景を見られます。
マスイチ浜
マスイチ浜には、ローソク岩や、カモメ岩、ゾウ岩など多数の奇岩が並びます。マスイチ浜では、ウミネコやイワツバメの姿を多く見ることができます。青く広がる噴火湾が見渡せ、天気の良い日には駒ヶ岳の山の姿を見られます。
ハルカラモイ
ハルカラモイは、絵鞆半島の南西にある銀屏風と連なる崖です。ハルカラモイとはアイヌ語で「食糧をとる入り江」という意味があります。崖の中腹にはアフンルパロと呼ばれる洞窟があり、青空の下で黒く開く穴はどこか彼岸を感じさせる不気味さがあります。アフンルパロは海からでしか見ることができないので、遊覧船から見るのをおすすめします。
夜景を楽しめるスポット
祝津公園展望台
室蘭のシンボル的存在である白鳥大橋は、東日本最大のつり橋です。JR室蘭駅から車で約10分のところにある祝津公園展望台では、白鳥大橋に入るための螺旋道路がライトアップされた夜景を見られます。また、室蘭製造所の工場の明かりも見える、北海道でも人気の高い夜景スポットです。
白鳥大橋展望台
白鳥大橋展望台は、全長1,380メートルの白鳥大橋をもっとも近い場所で見られるスポットです。白鳥大橋と同じ高さの視点で見るライトアップされたつり橋は、俯瞰とは趣の異なる夜景です。眼下にはJX日鉱日石エネルギー株式会社室蘭製造所の保安灯が広がります。
測量山展望台
標高約200メートルの山頂にある測量山展望台からは、室蘭の夜景を一望できます。白鳥大橋はもちろん、工場群や室蘭市街の明かり、室蘭港、ライトアップされた白鳥大橋などを映し、ぼんやりと明るい海が調和した神秘的な夜景が目の前に広がります。
潮見公園展望台
潮見公園展望台からはイタンキ浜と白鳥大橋の夜景が調和した景色を見られます。また、室蘭を象徴する新日鐵住金株式会社、棒線事業部室蘭製鐵所の工場群も見られます。
室蘭の歴史や文化に触れられるスポット
室蘭八幡宮
室蘭八幡宮はJR室蘭駅から徒歩10分の場所にあります。境内には、約300本のソメイヨシノやエゾヤマザクラなどの桜が植えられており、開花シーズンは桜を見に参拝客で賑わいます。かつて漂流していた鯨を売ったお金を造営費用にしたことから「鯨八幡」とも呼ばれ親しまれています。御祭神は誉田別尊です。
旧室蘭駅舎
旧室蘭駅舎は北海道最古の木造建造物です。かつては室蘭本線の終着駅として活躍していました。現在は観光案内所として使用されており、屋内には休憩所や展示スペースがあります。旧室蘭駅舎は、煙突のついた二階建て、白壁に赤い屋根、屋根上のドーマー窓、外回りは雪の多い地方で見られる庇の長い「がんぎ」のアーケード洋式です。全国でも珍しい建築物の1つであり、国の登録有形文化財に登録されています。
市立室蘭水族館
市立室蘭水族館は、北海道で最初に建てられた水族館です。1953年「北海道立水族館」として開館し、今でも多くの人に親しまれています。開館当時からの特色である車窓風の展示スタイルは現在も残っており、歴史が感じられます。水族館のシンボルになっている深海魚「アブラボウズ」を飼育していることでも有名で、飼育が成功している水族館は全国でここのみです。室蘭ならではのミニ白鳥大橋を渡るペンギンたちやアザラシ、トドといった海獣たちのショーも人気です。
さいごに
室蘭では自然や夜景を満喫できるスポットが数多くあります。室蘭へ旅行に出かけた場合は、今回紹介したスポットへ足を運んでみてはいかがでしょうか。