秋田駅の近くにある千秋公園は、秋田の歴史を感じられる観光スポットです。また、緑鮮やかな日本庭園もあり、豊かな自然も満喫できます。今回は、秋田の歴史と自然を満喫できる観光スポットである千秋公園の魅力と見どころをご紹介します。
千秋公園の歴史
千秋公園は別名、久保田城跡とも呼ばれ、1602年(慶長7年)から1869年(明治2年)まで続いた佐竹氏の居城の跡地です。久保田城は、初代秋田藩主だった佐竹義宣が、自然の台地を利用して築城した石垣や天守閣を持たない平山城です。1896年(明治29年)に公園として整備されました。
千秋公園という名前には秋田の「秋」と、長久の意味の「千」の願いが込められています。1984年(昭和59年)に佐竹氏から秋田市に寄贈され、現在は市民の憩いの場として親しまれています。
千秋公園へのアクセス
千秋公園へのアクセスは、徒歩でのアクセスが便利です。JR秋田駅から徒歩の場合、園内のポケットパークまで約5分、二の丸まで約15分です。
車を利用する場合は、秋田自動車道秋田中央ICから車で約15分です。千秋公園には14台駐車可能な有料駐車場がありますが、毎年12月1日~3月31日までは駐車場の休止期間になります。そのため、千秋公園へ来園する際は、周辺の有料駐車場を利用するか、秋田駅から徒歩がおすすめです。
千秋公園のみどころ
和の心を感じられる趣深い日本庭園
千秋公園は園内全体が日本庭園のような造りになっています。近代公園設計の先駆者と呼ばれる長岡安平による計算されつくした設計で、現代にいたってもなお色褪せない美しい庭園として整備されています。園内には大手門堀と穴門堀の2つのお堀があり、藩政時代から続く市民の憩いの場となっています。
なかでも園の東西にあるポケットパークはおすすめのポイントです。お堀を中心とした園内の四季折々の自然が楽しめます。また、園内で最初に築造された湖月池には雪見灯篭や噴水などがあり、絶妙な調和が美しい景観を作っています。
秋田の歴史を感じられる数々の施設
もともと佐竹氏の居城だった千秋公園には、現在も多数の歴史的史跡が残っています。秋田指定有形文化財となっている御物頭御番所は、1758年(宝暦8年)から1778年(安永7年)までの間に建築されたといわれている建物です。久保田城の警備や火消を担当していた物頭の詰所として利用されており、当時の姿がそのまま現像している、千秋公園の中でも貴重な建物の1つです。
本丸の玄関口として利用されていた久保田城表門や御隅檜は、当時の姿を再現して復元したものです。その他にも園内には、秋田藩最後の城主となった佐竹義堯公の銅像があるほか、秋田市立佐竹史料館など、秋田の藩政時代や佐竹氏関連の施設が充実しています。
千秋公園のその他の楽しみ方
美しい花々が楽しめる千秋公園のまつり
千秋公園は、秋田県内屈指の桜とツツジの名所として有名です。毎年4月下旬から桜まつりが開催され、露店やステージイベントなど、盛大な催しが行われます。千秋公園の桜はソメイヨシノをはじめ、約750本植えられています。
桜と比べると知名度は低いですが、千秋公園のツツジも見逃せない見どころの1つです。お堀や湖月池を囲むように咲くツツジは、5月の千秋公園の名物です。5月中旬から下旬にかけてはつつじまつりが開催され、夜にはライトアップされたツツジが楽しめます。
秋田名物「ババヘラアイス」は写真映えも抜群
秋田県には「ババヘラアイス」と呼ばれる名物のアイスがあります。金属の専用ヘラで盛りつけられた色鮮やかなアイスで、秋田でしか食べられないご当地グルメです。ババヘラアイスは、千秋公園でも、入り口付近や広場となっている二の丸でも購入できます。
ピンクと黄色の可愛らしい見た目のアイスは、イチゴ味とバナナ味のシャーベットのような風味です。さらに注目すべきはアイスの盛り方です。販売する方によって盛り付けが違いますが、バラの花のように見えるアイスは可愛らしさ満点です。写真映えも抜群のフォトジェニックなご当地スイーツとして人気です。
さいごに
数ある秋田県の観光スポットの中でも、千秋公園は訪れておきたい代表的な観光スポットです。秋田県に旅行しに出かけた際は、千秋公園へ足を運んでみてはいかがでしょうか。