広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ自動車道のしまなみ海道は、瀬戸内海に浮かぶ島々を巡りながら旅ができる人気の観光スポットです。自動車道だけでなく、専用の自転車道と歩道も整備されています。今回は、魅力あふれるしまなみ海道の楽しみ方をご紹介します。
しまなみ海道ってどんなところ?
しまなみ海道とは、広島県尾道市と愛媛県今治市を起点に、向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島の6つの島々を繋いでいる全長約60kmの有料道路のことです。正式名称は「西瀬戸自動車道」といいます。しまなみ海道は1973年に着工しますが、石油ショックなどさまざまな事情から工事が延期し、全ルートが結ばれるまでに31年の歳月を要しました。
各島々は異なる色や形の海峡大橋で結ばれており、それぞれの島に下りて観光することができます。どの橋も機能性と美しさを両立した素晴らしい橋ですが、特に世界最長の斜張橋である多々羅大橋や世界初の三連吊橋である来島海峡大橋は必見です。
欄干は低めに設計されているので、海に浮かぶ島々の美しい景観を楽しめる造りになっています。観光、ドライブ、サイクリング、マラソンなど幅広い楽しみ方ができるのが魅力のスポットとなっています。
しまなみ海道の楽しみ方
サイクリングを楽しもう
しまなみ海道の代表的なアクティビティといえば、やはりサイクリングです。安全かつ海風を感じながら瀬戸内海の島々の景観を楽しめます。自転車道は2018年3月31日までは通行料無料で利用できます。
ただし、自転車道は全長70kmと非常に長く、各島々に下りる場合は地形の高低差があるため、中級者~上級者向けのコースとなっています。初心者は観光したい島をピックアップし、車に自転車を乗せて移動するのがおすすめです。
また、自転車を持っていない人はレンタサイクルを利用して手軽に楽しむことも可能です。乗り捨てが可能なサービスも利用できます。
ドライブを楽しもう
サイクリングが有名なしまなみ海道ですが、各島々の観光スポットを効率的に巡るなら車が便利です。春から秋にかけては爽やかな海風が心地良く、ドライブにもピッタリのシーズンです。
ただし、しまなみ海道は有料道路なので料金がかかります。ETC搭載の普通車の場合は西瀬戸尾道IC~今治IC間2,890円(休日割引は2,260円)ですが、途中の島だけに行く場合はそれよりも安くなります。
ウォーキングを楽しもう
しまなみ海道は自転車道と並行する形で歩行者道も整備されています。歩行者道は通行料無料です。ただし、自転車と同じく各島は一般道を利用することになるので安全に気を付けましょう。
また、しまなみ海道ではウォーキングイベントも定期的に開催されています。毎年10月上旬、3日間に渡って行われる最大のウォーキングイベント「瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」は、全国から多くの人々が訪れます。1日だけの参加もできるので、日程が合う人は参加してみてはいかがでしょうか。
観光を楽しもう
しまなみ海道道中の各島々には観光スポットもあり、しまなみ海道の見どころの1つとなっています。ここでは、向島・因島・生口島のおすすめスポットをご紹介します。
向島
向島では、温暖な気候を活かした洋らんの栽培が盛んに行われています。「向島洋らんセンター」では、華麗に咲き誇る洋らんを鑑賞したり、購入したりできます。洋らん以外にも、イチジクやミカンの栽培が盛んで、美味しい果物を収穫して楽しめるスポットもあります。
因島
因島には、村上水軍の居城で会った「因島水軍城」、修験道の修行場であった標高227メートルの白滝山にある「五百羅漢」など、寺社や旧跡の観光スポットがあります。瀬戸内らしさを感じられる眺望スポットも数多くあります。
生口島
生口島は、瀬戸田とも呼ばれる地域です。高台からの景観は美しく、寺社や旧跡も多い歴史豊かな島です。日本画壇の巨匠・平山郁夫氏が少年時代を過ごした島ということもあり、アートも盛んです。
生口島でおすすめのスポットは、平山郁夫の生い立ちや少年時代の絵画を紹介した「平山郁夫美術館」や日本を代表する彫刻家・杭谷一東氏が手掛けた白い大理石の広大な庭園「未来心の丘」です。
さいごに
観光、アクティビティ、グルメなど楽しみが満載のしまなみ海道。サイクリストの聖地・しまなみ海道で、瀬戸内の海風に包まれた休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。