フーコックはタイランド湾に浮かぶベトナム最大の島です。ベトナム本島南部のハティエンから、沖合に約40キロメートルに位置する人口9万人ほどの場所です。エメラルドグリーンの海に白い砂浜、そして夕日が映えるロマンチックな風景は、見た人の心を魅了してやみません。手つかずの自然が残りつつもリゾートホテルも開業し、洗練された遊びを楽しめるエリアなのです。
リゾートの島として生まれ変わったフーコック
フーコックはもともとのどかな島で、ヌクマムと呼ばれる魚醤油や黒コショウ、フーコック犬が有名です。ハーロン湾・ニャチャン・ムイネーなどと競って、海辺のリゾートとして注目が集まっています。島の大きさとしては日本の淡路島と同じくらいで島民の6割が漁業に従事しており、2006年にはユネスコによって「世界自然遺産」にも登録されました。島の大半は森林であり、国立公園に指定されている箇所も多くあります。2012年にはフーコック国際空港が開港し、世界中から多くの観光客が訪れるスポットとなっています。マリンスポーツや渓流沿いを歩くツアーもあり、海と山の魅力を同時に味わえる場所なのです。また、100メートルほどの通りに店がビッシリと並んだディスカウントマーケットでは、ショッピングや食事を楽しむことができます。
迫りくる波が美しい「サオビーチ」
サオビーチ(Sao beach)はフーコックの南東に位置したビーチで、年間を通じて多くの海水浴客でにぎわっています。透明度の高いエメラルドグリーンの海からは、透き通った白い波が迫ってきます。夕日が沈むビーチの景色はまさに絶景といった眺めです。また、ジェットスキーやシーカヤックなどのマリンスポーツも楽しめます。シュノーケルをつけて潜ってみれば、きれいな魚の群れに遭遇するかもしれません。ビーチには、木々の木陰付近に軽食が食べられるお店や大規模なレストランもあります。魚介類が中心のメニューでボリュームも多いので、注文するときには少しずつ頼んだほうがいいでしょう。デッキチェアをレンタルして、ビーチで日焼けをすることもできます。
フーコックといえばシーフード料理!おすすめの海鮮レストラン
ベトナムのお店の特徴は店名にお店の番地をつけることが多い点です。フーコックでも同様な現象が見られます。「Quán Ốc 343」という海鮮レストランは、シーフードが豊富なお店です。メニューは英語で書かれていますが、店内にある生け簀に行って食材を選ぶこともできます。店員さんにお願いすれば、調理法のバリエーションも豊かなのでお好みのシーフード料理を堪能できます。このお店でおすすめなのは、シャコのガーリック焼きです。ビールとの相性も良く、いくらでも食べられるでしょう。フーコック島の東側にあるハムニン漁村にあるキムクオンレストラン(Kim Cuong Restraint)では、名物のワタリガニがおすすめです。身がギッシリと詰まっていて食べ応えがあります。マムクアというカニミソのペーストはベトナム料理では欠かせない食材で、料理にもよく使われています。
ヌクマム(魚醤油)とコショウがフーコックの特産品
魚醤油自体はほか国にもありますが、フーコック産のものは高純度で高品質なのが特徴です。ヌクマムは魚介類に塩を加えて6カ月~1年ほど発酵させて抽出したものです。さまざまな料理に使われるため、ベトナムの代表的な味だといえます。また、ベトナムはコショウの生産が世界一で、フーコックにも多くのコショウ畑があります。黒コショウや青コショウ、レモンなどの風味がついたものまで多くの種類があります。料理好きには喜ばれる品なのでお土産に適しています。ほかにはシムの実と呼ばれるベリーのような味がする実を使ったお酒やお菓子も人気です。酸味があって美味しいため、お土産としても何かと重宝します。’
美しい海と新鮮な魚介類がたくさんあるフーコック島
透き通るようなきれいな海と手つかずの自然が、旅のワクワク感を盛り上げてくれます。夜には市場が立ち島中の魚介類がところ狭しと並べられ、見ているだけでも楽しくなってしまう場所です。時間を気にせず、のんびりとした気持ちで過ごせるのがフーコック島なのです。