青森県弘前市にある藤田記念庭園は、東北地方でも大規模な庭園です。広い庭園には、日本庭園だけでなく、大正ロマンあふれる洋館や日本の様式美が見事な和館など、弘前市の有形文化財にも指定されている建物を見ることができます。今回は、藤田記念庭園の見どころをご紹介します。
藤田記念庭園ってどんなところ?
藤田記念庭園は、弘前市の市制施行100周年記念事業として整備された、総面積約21,800平方メートル(約6,600坪)の広大な敷地を持つ庭園です。元々は、日本商工会議所の初代会頭であった藤田謙一氏の別邸として作られ、現在は弘前市の管理となっています。東京から職人を招いて作られた日本庭園の美しさは訪れた人々の目を楽しませてくれます。
桜の名所としても有名で、四季に応じて趣の異なる景色を見られます。洋館には大正ロマンあふれる喫茶店も入っていて、地元の方から観光客まで多くの人に愛されているスポットです。
開園時間
開園時間
開園時間:9:00~17:00(入園券の販売は16:30まで)
※さくらまつり期間中は9:00~21:00(入園券販売は20:30まで)
開園日
通常開園:4月10日(月)~11月23日(木)
冬期開園:11月24日(金)~平成30年3月31日(土)
※大正浪漫喫茶を含む洋館は通年開園。(休館日なし)
入園料
大人:310円
子ども:100円
※毎年6月の最終日曜日は無料開放されています。
アクセス
バス・電車利用の場合
・JR弘前駅より徒歩約30分
・JR弘前駅より土手町循環100円バス約15分、市役所前下車、徒歩約5分
車利用の場合
・東北自動車道 大鰐・弘前インターより車で30分
・弘前駅よりタクシーで15分
なお、園内には60台収容可能な駐車場があります。
藤田記念庭園の見どころ
高台部庭園(借景式庭園)
藤田記念庭園は、高台部と低地部で分かれています。高台部庭園は、日本庭園と遠く見える岩木山を調和させた借景式庭園です。高台部庭園にある洋館、和館、考古館はそれぞれ弘前市の有形文化財に登録されています。洋館は木造、外壁モルタル塗の造りで、玄関の上に被さるように反りのついたドーマー窓付の袴腰屋根部分や、赤いトンガリ帽子のように突き出た尖塔屋根付塔屋などが目を引きます。なお、洋館には喫茶店「大正浪漫喫茶室」があります。
和館は木造平屋建の建物で、1間幅の縁側が座敷をぐるりと囲むように造られており、縁側からは庭園の風景が広がります。
低地部庭園(池泉回遊式庭園)
低地部庭園は、池を中心とした池泉回遊式庭園です。静かな雰囲気の中、ハナショウブやツツジを愛でたり、滝、八橋、雪見灯篭がある池などの趣のある日本庭園の景色を眺めながら散策するのも楽しみ方の1つです。低地部には、広々とした芝生があり、お弁当を広げて食事することも可能です。また、低地部には松風亭という茶屋があり、日本的な情緒にあふれた茶屋から見る庭園の風景が広がります。
2つのカフェ「クラフト&和カフェ 匠館」と「大正浪漫喫茶室」
考古館にある「クラフト&和カフェ 匠館」では、コーヒーやお茶はもちろん自家製のシロップや練乳、白玉、黒蜜を使ったこだわりのかき氷や旬のフルーツをふんだんに使ったパフェ、フルーツたっぷりのパンケーキなどのスイーツが楽しめます。そのほか、津軽のりんご酢を使った「和パスタ」や「アスパラとしらすの明太子パスタ」などの料理も楽しめます。「クラフト&和カフェ 匠館」で使用しているテーブルや椅子、食器は津軽の職人が作ったもので、温かみを感じられます。
洋館にある「大正浪漫喫茶室」では、外の光が差し込むサンルームにタイル敷きの床と大正ロマンの情緒あふれた店内で、地元食材をふんだんに使用した料理を味わえます。
さいごに
藤田記念庭園は、四季折々で趣の異なる景色を楽しめる観光スポットです。歴史ある有形文化財である建物を見ながら散策したり、地元特産のフルーツやアップルパイといったグルメを味わうなどさまざまな楽しみ方があります。
青森県へ旅行しに来た際は、藤田記念庭園に足を運んでみてはいかがでしょうか。