日常的にシルバーカーを利用されているご高齢の方が飛行機に搭乗する場合、シルバーカーの取り扱いがどうなるのか気になるご家族の方もいるのではないでしょうか。今回は普段シルバーカーを利用されている方、シルバーカーを利用されているご家族がいらっしゃる方向けに、シルバーカーの機内持ち込みは可能か、持ち込めない場合の対策など、飛行機搭乗時のシルバーカーの取り扱い方法についてご紹介します。
シルバーカーは飛行機に持ち込める？
シルバーカーの取り扱いについては独自の決まりがあるわけではなく、通常の荷物と同じです。そのため、通常の持ち込み荷物と同じように、利用する航空会社の機内持ちこみ規定のサイズ以下であれば問題なく持ち込むことができます。機内に持ち込んだ荷物は、荷物を所定の収納棚もしくは座席下に収納しますが、サイズの大きさからシルバーカーの場合はほとんどが収納棚への収納になります。
シルバーカーを預けた方が良いケース
シルバーカーを機内に持ち込まない場合は、搭乗する航空会社のチェックインカウンターで預けることになります。シルバーカーを預けた方が良いケースは下記の通りです。
・シルバーカーが航空会社の持ち込み可能な手荷物として規定しているサイズより大きい。
・シルバーカーが航空会社が持ち込み可能な手荷物として規定している重量より重い。
・折りたたみができないタイプ
・複数の手荷物がある
※機内持ち込みが許可されている手荷物のサイズ、個数、重さは利用する航空会社とクラスによって異なります。事前に確認しておきましょう。下記はJALの機内持ち込み手荷物のルールの例です。
機内持ち込み手荷物のルール（JALの場合）
・合計重量10kg以内
・100席以上の飛行機：合計で115cm以内（55cm × 40cm × 25cm以内）
・100席以下の飛行機：合計で100cm 以内（45cm × 35cm × 20cm以内）
・身の回りの品（ハンドバック、カメラなど）のほか、手荷物は1個に限る
機内での移動について
シルバーカーを持ち込んだ場合、機内では収納棚に収納します。気流の状態によっては収納棚の取り出しができず、シルバーカーを収納棚から出し入れして使うのは困難です。自力での歩行が困難な場合は、介助者が必須となります。機内での移動に不安がある場合は、杖など、座席の下にも収納できて出し入れしやすいその他の歩行補助具の利用がおすすめです。
航空会社によって異なりますが、機内移動用の車椅子を借りることができる場合があります。また車椅子の利用に関しては機内に限らず、カウンターチェックイン時から搭乗まで、到着後まで車椅子の貸し出しとサポートを受けることもできます。車椅子の利用を検討している場合、搭乗予定の航空会社に車椅子の貸し出しはあるか、どのようなサポート内容なのかなど、事前にしっかりと航空会社に確認しておきましょう。
航空会社の各種サポート
ANAの「ご高齢のお客様向けサポート」やJALの「シニアおでかけサポート」など、高齢者向けのサポートが用意されている場合があります。高齢者向けのサポートとしては、通路側などの座席指定、手荷物の収納の手伝い、優先搭乗、階段の昇り降り時などのスタッフの移動介助などがあります。車椅子利用など電話での事前予約が必要な場合もあるため、これらのサポートを利用する場合は、必ず事前に航空会社に確認して必要に応じて予約をしましょう。
さいごに
飛行機は狭く収納スペースも限られた空間であるため、機内に持ち込んだ場合もシルバーカーの利用は困難です。飛行機利用時にシルバーカーを機内持ち込みする場合はあくまでも持ち込み荷物として考えましょう。その上で歩行に不安がある場合は、機内では杖を用意し、一部車椅子でのサポートを利用しましょう。
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