宮崎県の南東部に位置する「都井岬」は、野生の馬がのびのびと暮らす観光スポットです。馬の観察はもちろん、目の前に大パノラマの海が広がる素晴らしい絶景でも知られています。今回は都井岬の概要とアクセス方法、見どころについてご紹介します。
都井岬ってどんなところ?
宮崎県串間市の日南海岸国定公園に位置する「都井岬」は、青い海を背景に白亜の灯台がそびえるほか、国の天然記念物に指定された約3,000本のソテツが自生する自然豊かなスポットです。岬周辺には、江戸時代の武士の馬が野生化したという約100頭の日本在来種の馬が生息しており、絵はがきのような雄大な風景が広がっています。
敷地内には、馬や自然について学べる「都井岬ビジターセンター」、断崖絶壁に鎮座する「御崎神社(みさきじんじゃ)」などの立ち寄り施設が点在し、大自然を眺めながら散策が楽しめる遊歩道が整備されています。
例年8月第4金・土日曜には、大蛇伝説に由来する伝統行事「都井岬火まつり」が開催され、期間中には約1万人もの観光客で賑わいます。
都井岬へのアクセス
車で
「田野IC」より約80分
バスで
串間駅より串間市コミュニティーバス「よかバス(都井岬線)」にて約40分、「都井岬」にて下車
都井岬の見どころ
無料ガイドあり!都井岬ビジターセンター(うまの館)
都井岬を訪れたらまず立ち寄りたいのが「都井岬ビジターセンター(うまの館)」です。館内では、人と馬の歴史や、馬の生態、自然の営みなどをジオラマや模型などを使ってわかりやすく展示しています。無料の野生馬ガイドは1日2回開催(10:30〜12:00 / 13:30〜15:00)。予約優先となるため、気になる方は事前に電話予約しておくと良いでしょう。ガイドでは、野生馬だけではなく、ソテツなどの貴重な植物、建造物の案内もしてくれるので、都井岬をまるごと楽しみたい方におすすめです。
ルールを守って見学しよう!野生馬の生態観察
江戸時代にルーツをもつ野生馬「御崎馬(みさきうま)」は、岬周辺の至るところで見ることができます。野生馬ならではのありのままの生態が見学できるのが魅力です。例年3月~8月は出産シーズンで、特に4月~5月に数多くの赤ちゃん馬が誕生するそうです。そのため、春夏には種雄馬(しゅゆうば)がハーレムをつくり、秋冬には小さな群れに分かれて暮らすという野生的な習性が見られます。
見学する際は、馬に近づくのは禁止されています。人間とは違って350度の視界をもつ動物のため、後ろから接近する姿もしっかり見えています。驚かしたりしないよう、一定の距離を保って楽しく見学しましょう。
参観できる九州唯一の灯台!都井岬灯台
都井岬のシンボルでもある「都井岬灯台」は、1929年(昭和4年)に完成した歴史ある灯台です。戦時中の空襲、台風などの自然災害による打撃はあったものの、きれいに修復されて現役で稼働しています。中に入って見学できる九州で唯一の灯台としても知られており、建物内の「都井岬灯台資料展示室」では、航路標識を紹介する映像をはじめ、写真、クイズなどを使って海上交通に関する展示がされています。
さいごに
宮崎県串間市にある「都井岬」は、日本在来種の野生馬を見ることができる貴重な観光スポットです。どこまでも続く青い空と大海原を背景に、白亜の灯台がそびえる美しいコントラストも見逃せません。のんびり散策しながら馬の生態を見学したり、ビジターセンターや灯台を回ったりと楽しみ方はさまざまです。宮崎で大自然を体感したいという方は、都井岬へ足を運んでみてはいかがでしょうか。