グアムは日本から飛行機でわずか約3時間半、時差プラス1時間という気軽に行くことのできる人気の観光地です。日本語が通じるレストランや観光スポットが多いため、海外旅行初心者、子連れの家族旅行にも人気の観光地として知られています。今回は、グアムに行く際に知っておきたいことをご紹介します。
グアムってどんなところ?
グアム島は太平洋北西部に位置するアメリカ合衆国の自治属領(準州)です。日本の淡路島とほぼ同じ面積をもち、青い海、豊かな自然が広がっています。海洋性亜熱帯気候に属し、乾季(11~5月)と雨季(6~10月)の2つの季節があります。平均気温約26℃、年間通して温度の変化はそれほどありません。雨季を中心にスコールはあるものの、短時間で止むのが特徴です。
もともとは紀元前2000年頃、インドネシアなどから移住してきた人々(チャモロ人)が暮らしていました。のちに鉄砲や十字架をかついでやってきた他国の侵入者たちに翻弄されたという歴史があります。1521年ポルトガル人マゼランによって島の存在が発見され、1565年スペイン人レガスピによってスペイン領となり、1898年には米西戦争でアメリカ領となりました。太平洋戦争中には日本軍の支配を受け、1944年8月アメリカ軍が再びグアム島を奪還しました。統治者たちとの争いによって、多くの先住民・チャモロ人の命が奪われましたが、いまでもグアム人口の37%以上を占めています。島には古代チャモロ人の貴重な遺構や風習などが残っており、あらゆる文化を融合してきた独特の文化が築かれています。
グアムへ渡航するためには、アメリカのビザ免除プログラム(VWP)である「ESTA(エスタ)」の申請、またはグアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)が必要です。いずれも短期商用・観光目的の方を対象としており、申請サイトよりオンラインで手続可能です。
グアムのグルメ
グアムで欠かせないグルメは、最初の定住者であるチャモロ人によって受け継がれてきたチャモロ料理です。主にココナッツ、赤唐辛子、レモン、醤油、お酢、砂糖などの食材を使用しています。甘さ、辛さ、酸っぱさのいずれかが突出した味付けがされているのが特徴です。そのほか、グアムではさまざまな移民がもたらした世界各国の料理、ハンバーガーやステーキなどの定番アメリカンフードを楽しめます。
グアムの観光スポット
グアムの観光スポットはサンゴ礁が生息するビーチ、緑豊かな丘陵のほか、先住民チャモロ人の史跡、争いが繰り広げられた歴史スポットなどがあります。アウトリガーカヌー愛好者が集う「マタパンビーチパーク」、溶岩で囲まれた「イナラハン天然プール」、古代チャモロ文化の遺跡とされる石柱群が並ぶ「ラッテストーン公園」、チャモロ人の男女が駆け落ちして身を投げたという伝説が残る「恋人岬」、ハガニア湾と市街地が一望できる旧スペイン軍の拠点跡「アプガン砦」、グアム島初のカトリック教会の聖母マリア大聖堂などがある「スペイン広場」があります。
グアムの貨幣
グアムの通貨単位はアメリカドル(US)です。紙幣は6種類(1ドル、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドル)、貨幣は4種類(1セント、5セント、10セント、25セント)、消費税はありません。グアムで両替することも可能ですがレートがあまり良くありません。日本国内で両替することをおすすめします。また、アメリカ本土と同様チップの習慣があります。サービス業に従事する人々にとっては大事な収入源です。レストランやタクシー利用なら料金の10~15%が目安、サービス料込みの場合は不要です。
グアムの交通事情
グアム島内の交通手段はシャトルバス、レンタカーまたはタクシーです。首都ハガニアを中心に空港や主要ホテル、観光名所を回る赤いシャトルバス(Red Guahan Shutte Bus)が運行しており、島を一周するツアーなども開催されています。レンタカーは日本の運転免許証を携帯している21歳以上の方ならレンタル可能です。日本のような流しタクシーはないため、空港やホテル、レストランなどのスタッフにお願いして安全なタクシーを呼んでもらいましょう。
グアム旅行に必要な持ち物
アダプター(変圧器)
グアムと日本の電圧は異なります。グアムの電圧は110~120ボルト・60ヘルツ、日本の電圧は100ボルト・50または60ヘルツです。100ボルト仕様の電化製品の場合、短時間であれば使用することもできますが、スマートフォンやビデオカメラを充電したい方は海外旅行用の変圧器は必須です。ちなみに、グアムのコンセントは3穴形状ですが、日本のプラグも使用可能です。
クレジットカード
盗難や紛失の被害を最小限にするために利用停止、再発行可能なクレジットカードを利用するのがおすすめです。持ち歩く現金は最小限にし、チップ用の1ドル札を複数枚用意しておきましょう。
体温調節できる長袖の羽織物
朝晩の寒暖差、レストランや観光施設の冷房対策として、パーカーやカーディガンなどの長袖の羽織物を用意しておくと良いでしょう。薄手の上着なら紫外線対策にもなります。
紫外線対策グッズ
屋外を歩くときは紫外線対策が必要です。日焼け止めクリームはもちろん、帽子、サングラスも用意しておきましょう。
グアム旅行の注意点
グアムは比較的治安がよい場所ですが、観光客を狙ったスリや置き引き、車上荒らしなどの事件が発生しています。どこへ行くにも現金、カメラなどの貴重品は最小限にし、パスポートはしっかり管理しましょう。特にビーチに行くときは要注意です。夜間の移動は必ずタクシーを利用しましょう。
さいごに
日本からたった約3時間半で行けるグアムは、旅行日程が少なくても楽しめる南国です。時差わずか1時間なので、時差ボケの心配もありません。そんな気楽に行ける海外リゾートですが、事前準備は必須です。現地情報をよく確認して安全に観光できるようにしましょう。
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