東ヨーロッパに世界最大の国土を持つ国、ロシア。広大な土地には人気の観光スポットがあちこちに存在しています。なかには、地元の人や観光客がこぞって足を運ぶ、いわゆるパワースポットのような場所も。ここでは、ロシア観光には外せない、人気のパワースポットを紹介します。
カップルが永遠の愛を誓う「鍵の木」
世界の有名な観光都市には「橋の金網に南京錠をかけると永遠の愛を誓うことができる」というジンクスがあるスポットがよくあります。ロシアのモスクワにも同じようなジンクスのあるパワースポット「鍵の木」がありますが、ここは橋ではなく鉄の木に南京錠をかけるスポットです。トレチャコフ美術館のすぐそば、Luzhkov橋という橋の上にあります。鉄の木にカップルで南京錠をかけ、その鍵を橋の下を流れる川に投げ込んで、二度と解けないようにして永遠の愛を誓うのです。
鉄の木に南京錠がぎっしりとかかった姿は、思わず目を引きます。永遠の愛を誓うパワースポットとしてはもちろんですが、写真スポットとしても人気があります。Luzhkov橋には鍵の木が7本もありますが、この場所に南京錠をかけるために訪れるカップルの数には追い付かないほどの人気ぶりです。南京錠は日本から持参するのがベターですが、近くのお土産屋さんでも取り扱いがあります。
中世の歴史を肌で感じる「ノヴォデヴィチ修道院」
世界遺産に登録されている「ノヴォデヴィチ修道院」は、1524年からの歴史を持つパワースポットです。時のモスクワ大公、ヴァシーリー3世の命によって建てられました。修道院ながら、しっかりとした城壁に囲まれています。自然災害や戦争での破壊を免れ、当時の聖堂や建造物を残すスポットです。1917年のロシア革命後には閉鎖されましたが、ソ連崩壊後にふたたび女子修道院としてよみがえりました。
修道院内の中心に建つスモレンスキー聖堂は、金のタマネギ型のドームが特徴です。内部の天井は高く、やわらかな光が差し込みます。壁にはフレスコ画が描かれ、とても神秘的な雰囲気をまとう空間です。そのほかにも、崇高な空間が広がるウスペンスカヤ教会や、白い壁と赤レンガのコントラストが美しい鐘楼など、見ごたえのある建造物が修道院内に点在しています。現代も美しい姿をとどめる修道院は、モスクワの人々にとって心のよりどころです。
自然のエネルギーを受け取る「バイカル湖」
ロシアの南東部、イルクーツク近くにあるバイカル湖は、自然のエネルギーを受け取ることができるパワースポットとして有名です。巨大な湖には、豊富な水量と22の島々があります。緑にあふれる豊かな自然と、透明で美しい湖水が特徴です。世界で最も古い古代湖ともいわれ、豊富な固有種を持っていることから、1996年に世界遺産に登録されました。
バイカル湖で泳いで、透き通った湖水からエネルギーを受け取るなら夏の観光がおすすめです。寒いロシアでも、夏になると気温は20度ほどになり、水温も高くなります。動物や植物の観察にもぴったりの季節です。一方、冬は最低気温がマイナス20度になるほどに極寒ですが、湖水が凍り付く姿を見るには最適です。車で湖上を走ることができるほどに氷が分厚くなり、とても幻想的な姿を楽しめます。季節を問わず、人々を魅了するパワースポットです。
ロシアのパワースポットで、歴史と自然のエネルギーを受け取る
広い国土の中に、さまざまなパワースポットを持つロシア。古い歴史や宗教、雄大な自然にまつわるパワースポットが多いのが特徴です。
また、モスクワ以外のパワースポットに訪れるなら、寝台列車や飛行機などが便利な場合もあります。時間をかけて、一つひとつをゆっくり観光しながらパワーを感じるのがぴったりな国です。パワースポット巡りとあわせて、現地の人々との交流や文化に触れることも楽しみながら、ロシアでの旅行を満喫しましょう。