かつて、肥沃なナイル川に沿って古代文明が栄えたエジプトには、巨大なピラミッドやスフィンクスなどの遺跡が残されており、世界中からたくさんの観光客が訪れています。これらの遺跡には未だ解明されていない謎も多く、神秘的な力が宿っているともいわれています。ここでは、エジプトを訪れたらぜひとも行ってみたいパワースポットをご紹介します。
強力なエネルギースポット「ギザのピラミッド」
エジプト最大のパワースポットと言えば「ギザのピラミッド」でしょう。こちらは、古代エジプトの王、クフ・カフラー・メンカウラーの3人の墓とされていますが、実は未だに確固とした証拠が発見されておらず謎に包まれたスポットとなっています。また、巨大な四角錐のピラミッドはとても精巧な造りとなっており、なぜ大昔にこのような技術を使うことができたのかも謎として、世界七不思議のひとつに数えられているのです。古くからピラミッドには特別な力が宿っており、人間の精神を覚醒させ奇跡を起こすことができるという言い伝えがあります。そのため、世界でも屈指のパワースポットとして、世界中から多くの人が訪れている人気の場所です。
また、ピラミッドを守るように座っているスフィンクスも見逃すことができません。全長約57mもあるスフィンクスは「ギザの守り神」と呼ばれ、アラビア語では「畏怖の父」という意味を持つ「アラブホール」とも呼ばれています。ぜひ間近で、古代エジプト人の知恵と努力の集大成を見てみましょう。
不思議な伝説が残る「聖カトリーナ修道院」
モーセが神から十戒を与えられたという伝説がある「シナイ山」。ここは、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地として、多くの巡礼者が訪れる神聖な場所です。このシナイ山には、聖カトリーナの伝説があることでも有名です。3世紀頃、アレクサンドリアで生まれたキリスト教徒のカトリーナは、当時エジプトを支配していたローマの皇帝によって殺されてしまいます。しかし、彼女の遺体は忽然と消え、遺体が見つかったのは8世紀に入ってからだといわれています。伝説によると、彼女の遺体は天使によってシナイ山へ運ばれていたというのです。6世紀頃、ローマ皇帝によってシナイ山の中腹に修道院が建設されましたが、カトリーナの遺体が発見されると、聖カトリーナ修道院と名付けられました。
こちらの修道院は規模がとても小さく、20人ほどの修道士が生活している場所です。教会では、観光客でも祈りを捧げることができます。修道院を訪れたらぜひとも見ておきたいのが修道院図書館でしょう。聖書やパピルスなど、3,000冊以上の写本が保存されており、蔵書数はバチカン図書館に次ぐものとして知られています。
クレオパトラのレリーフが有名な「ハトホル神殿」
ルクソールから約60km、ダンデラという街に「ハトホル神殿」はあります。ハトホルは愛と喜びの女神とされ、こちらの神殿はハトホル女神のために造られた建物です。プトレマイオス朝時代に建てられた神殿には、有名なクレオパトラのレリーフが残されています。すぐ裏にはイシス神殿やコプト教会などもあり、ほぼ完全な保存状態で残されている珍しい遺跡です。地下室や屋上の祠や小さい神殿などとても見所が多く、たくさんの観光客で賑わっています。内部の壁全体は、エジプトの古代の神々が精巧に掘られたレリーフで埋め尽くされており、その迫力に圧倒されることでしょう。
神殿の外壁にはクレオパトラとその子供、カエサリオンが並んで描かれている壁画があります。実際に目にすると、その大きさにびっくりするはずです。また、ハトホル神殿には療養所があったことがわかっており、病人やケガ人を癒す力があったのではないかと考えられています。訪れる人たちに不思議な力を与えてくれるスポットとして人気を集めています。
エジプトのエネルギーを体感する旅に出かけよう
豊かな大地と自然に恵まれたエジプトで、パワースポットを巡る旅をしてみましょう。太古の昔から受け継がれてきた人類の英知と技術、古代の神々の目に見えないパワーを体感できるはずです。ギザのピラミッドやハトホル神殿などの遺跡、豊かな自然が育んだシナイ山など、訪れておきたいスポットがたくさんあります。