ボルネオ島の一部とマレー半島を国土とするマレーシア。熱帯雨林と美しいビーチが人気のマレーシアには、自然が生み出した絶景スポットがたくさん点在しています。それらのなかには不思議な力があるとされる場所も多く、パワースポットとして世界中からたくさんの人が訪れています。ここでは、マレーシアを訪れたらぜひとも行ってみたいパワースポット3つをご紹介します。
東南アジア最高峰「キナバル山」
ボルネオ島の人気ビーチリゾート・コタキナバルから車で約2時間の場所に位置するのが「キナバル自然公園」です。こちらの自然公園は、熱帯雨林が生い茂る自然豊かなスポットで、世界でも稀に見る豊かな動植物の生態系が形成されているエリアです。地質学的にもとても貴重な場所で、1,200種以上の植物、120種以上の哺乳動物、320種以上の鳥類など、ここだけにしか生息していない珍しい種も見ることができます。そんな公園のシンボル的存在なのが「キナバル山」でしょう。キナバル山は、原住民族ドゥスン族の先祖の魂が眠る神聖な山として大切にされてきました。
標高4,095mと東南アジアの最高峰として有名なキナバル山ですが、登山道が整備されているので初心者でも登ることが可能です。頂上と山麓の気温差は20度以上もあるというから、山の雄大さが想像できます。頂上から眺める雲海はまさに絶景中の絶景として、世界中の多くの人を魅了しています。また、登山をしない人でも、山岳植物園や自然散策路で十分キナバル山の魅力を堪能することができるでしょう。
自然が生み出した巨大な洞窟群「グヌン・ムル国立公園」
ボルネオ島北部に位置する標高2,377mのムル山、その周囲に広がるのが「グヌン・ムル国立公園」です。こちらの国立公園は、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。グヌン・ムル国立公園の最大の見どころは、何と言っても世界最大規模を誇る洞窟群でしょう。敷地内では100以上もの洞窟が発見されており、なかでも4つの巨大洞窟が注目を集めています。そのなかで、最大とされるのが「サラワク・チャンバー」です。こちらは1981年に発見された洞窟で、全長約700m、幅約400m、なんとジャンボジェット旅客機が40台以上も入る大きさだといわれています。
ほかにも、ディア・ケイブ、ラングスケイブなどの洞窟もぜひ訪れてみましょう。人の手が入っていない大自然にはパワーが溢れ、クリアな空気が流れているのを感じることができます。さらに、クリアーウォーターケイブの水には神秘的な力が宿っているという伝説があり、この水で顔を洗うと願い事が叶ったり、若さを取り戻したりすることができるとされています。
人々を癒すパワーが宿る「ハン・トゥアの井戸」
マラッカ歴史地区から車で約15分のドゥヨン村に「ハン・トゥアの井戸」があります。こちらの井戸は、マラッカ王国時代の戦士ハン・トゥアが掘った井戸とされ、今までに一度も枯れたことがないという伝説がある井戸です。彼は、肉体的に強靭な戦士であっただけでなく、頭脳も大変明晰だったといわれており、地元ではヒーロー的な存在です。井戸の水はとても冷たく、透明度が高いのが見て取れます。井戸の水には不思議な力が宿り、病気やケガを癒すといわれているため、毎日たくさんの人が水を浴びに訪れています。
また、ハン・トゥア自身が白いワニに姿を変えてこちらの井戸に棲んでいるという伝説もあり、心が純粋な人だけにしか見ることができないそうです。神秘的な伝説が残るハン・トゥアの井戸は、身も心も癒される旅になることでしょう。
自然の偉大なパワーを体感する旅に出かけよう
豊かな熱帯雨林が美しいマレーシアには、大自然の偉大さを感じることができるパワースポットが数多くあります。大迫力のキナバル山をはじめ、神秘的な洞窟が広がるグヌン・ムル国立公園など、太古の昔から人々がおそれながらも崇拝していた場所を実際に訪れることができます。日本では決して見ることができない風景に出会うことができるでしょう。