「森と湖の国」と称されるフィンランドは、国土の約70%が森林、約10%が河川や湖沼で占めている自然豊かな国です。北部のラップランドでは幻想的なオーロラが見られることでも有名です。そんなフィンランドには、自然を楽しむことができるパワースポットも多く点在しています。ここでは、ぜひとも訪れてみたいパワースポットを3つご紹介します。
歴史ある「トゥルク城」で北欧の歴史を体感
ヘルシンキから電車で約2時間、フィンランド第三の街とも言われる西の都がトゥルクです。かつては、フィンランドの都として栄えた歴史があり、現代でも中世の街並みが残る美しい場所です。地理的にスウェーデンの影響を強く受けて発展したトゥルクには、13世紀にスウェーデンによって建てられた「トゥルク城」があります。こちらはフィンランドで最大かつ最古の城で、かつては要塞や兵舎、刑務所、宮殿などとしても利用されていました。現代では博物館として利用されていて、豪華なインテリアや当時の衣装、生活用品なども展示されています。
城内は、まるで迷路のように入り組んだ作りとなっていますが、しっかりとした見学ルートが整備されているので、迷わずに散策を楽しむことができるでしょう。スウェーデンの文化を随所に見ることができるトゥルク城では、子どもが楽しむことができるワークショップやツアーなども開催されています。
幻想的な光景に出会える「オーロラ帯」
フィンランドの夜空を彩る幻想的なオーロラは、見る者にエネルギーを与えてくれるといいます。特に「オーロラ帯」と呼ばれるスポットでは、オーロラがよく見られることで知られています。オーロラのベストシーズンは9月~3月といわれていますが、実際にはいつ、どれくらいの規模のオーロラが出現するかはわかりません。訪れるときの天気や気温などによっては見えないこともあり「運」が必要とも言えるでしょう。北欧の国々では昔から、オーロラは人間の世界と神々の世界を結ぶ橋として、神聖なものと考えられていました。夜空に広がる幻想的な光景を一緒に見た恋人は、一生一緒に過ごすことができるというジンクスもあるほどです。
「オーロラ」という言葉は、ローマ神話に出てくる女神アウロラに由来しているとされ、イタリア人の科学者ガリレオが名付けたという説もあります。自然の偉大な力を間近で見ることができるオーロラに、昔の人は畏怖さえ覚えたのではないでしょうか。幻想的な光景を一目見ようと、世界中からたくさんの人が訪れています。
絶景の島々「スオメンリンナ」
首都のヘルシンキからフェリーに乗って約15分、6つの島からなっている「スオメンリンナ」へ到着します。スオメンリンナは、群島船団の基地として使用されていた場所で、1991年にはユネスコの世界遺産に登録されました。スオメンリンナのシンボルとも言えるのが「王の門」でしょう。ここは、かつて要塞の表玄関として使われていた場所です。また、砂州の上にはロシア時代から使用されていた大砲が今も残されていて、王の門同様に見ておきたい場所のひとつとなっています。1854年建築のスオメンリンナ教会は、もともとは灯台として作られたものです。教会前には広い芝生が広がっているので、ゆっくりと寝転んで過ごすのも気持ちがいいでしょう。
子どもに人気の洞窟トンネルでは、誰でも自由に洞窟の内部に入って探検気分を味わうことができます。人気の観光スポットとして知られるスオメンリンナですが、実は800人以上の住人が生活している場所でもあります。夏だけでなく、年間を通じて遊びに行くことができるスオメンリンナで、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。
パワースポットを巡る旅で思い出に残る体験を!
自然が豊かなフィンランドのパワースポットを訪れると、身も心もリフレッシュすることができます。自然の神秘「オーロラ」を見て感動し、ヘルシンキからもほど近い島「スオメンリンナ」でのんびりとした時間を過ごすことができるでしょう。北欧の歴史を知りたい人には「トゥルク城」もおすすめです。パワースポットを巡って、いつもとはひと味もふた味も違う忘れられない旅をしましょう。