水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)は、熊本県熊本市にある庭園です。市内中心地にほど近いにもかかわらず、面積は約7万3000平方メートルと広大で緑豊かであり、地元市民から観光客まで人気を博しているスポットです。最盛期からは減ったとはいえ、今も年間に40万人ほどの入場者数を記録しています。今回は、事前に押さえておきたい水前寺成趣園の概要と見どころについてご紹介します。
水前寺成趣園とは?
水前寺成趣園の起源は、熊本藩細川氏の初代藩主であった細川忠利が1636年頃より作った「水前寺御茶屋」です。その後拡張や整備が行われ、現在のような形になりました。この地域は阿蘇の伏流水が豊富に湧き出すため、これにより作った池を中心として、当時の大名庭園に多く使われた「回遊庭園」の形式をとって造られています。また、当地出身の人気歌手である水前寺清子さんの芸名の由来となっていることも知られています。なお入園料金は大人400円、小中学生が200円です。
水前寺成趣園の見どころ
細川氏を祀る出水神社
水前寺成趣園の敷地内には、細川氏を祀る「出水神社(いずみじんじゃ)」があります。この神社がつくられたきっかけは、明治10年(1877年)の西南戦争(西南の役)でした。この結果荒廃してしまった熊本城下で、旧藩士たちは、藩主の霊を祀ることで荒んだ人々の心を安定させ、熊本の町を発展させようと考えました。そこで、細川家にゆかりの深い水前寺成趣園の敷地内に社殿を建て、歴代の藩主や著名なガラシャ夫人らが合祀されました。第二次世界大戦でも被害を受けましたがその後再建が行われ、現在の社殿となりました。
由緒正しい能楽殿
水前寺成趣園で印象的な建物としては、敷地内の能楽殿があります。毎年の夏祭りでは薪能が奉納され、多くの観光客が訪れます。この薪能は、日本で5番目に古いものとされています。かやぶき屋根が美しい「古今伝授之間」は、戦国時代に細川幽斎が八条宮智仁親王に古今和歌集の解説を伝授した場所として名付けられました。今では一般公開されており、美しい風景を見ながら抹茶とお茶菓子をいただくことができます。
天然記念物の「スイゼンジノリ」とは?
スイゼンジノリとは、九州の一部のみに自生している食用の海苔です。水前寺成趣園で発見されたことから名づけられました。18世紀にはすでに商品化され、特産品として将軍家へ献上されていました。現代では困難とされていた人工養殖の技術が確立され、伝統的な日本料理に用いられています。
熊本空港から水前寺成趣園へのアクセス
熊本空港から水前寺成趣園へは、バスなどの公共交通機関や車でアクセスできます。
所在地:熊本市中央区水前寺公園8-1
公共交通機関で
熊本空港から水前寺成趣園に向かう場合、もっとも便利なのは空港リムジンバスでしょう。水前寺公園前まで約30分です。
車で
広島空港から県道などを利用して、水前寺成趣園まで約25分で到着します。
さいごに
熊本市中心部からもアクセスしやすい水前寺成趣園は、豊かな緑に癒されることができ、また歴史の趣も感じられる大変素晴らしいスポットです。熊本旅行の際にはぜひ訪れてみましょう。
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