費用を抑えるために格安航空券を選ぶ人は多いでしょう。確かに、通常の航空券よりも安く手に入れられるのは大きなメリットです。ただし、格安航空券にはデメリットもあるので、トラブルを招かないように、購入する前には慎重に考えましょう。この記事では、格安航空券にありがちなリスクやデメリットを種類ごとに解説していきます。
格安航空券にはデメリットもある?
もっとも大きい格安航空券のメリットが「安さ」であることは間違いありません。そのため、予算の少ない海外旅行や経費を抑えたい出張では、格安航空券は重宝されています。しかし、安いフライトには相応のデメリットも付随してきます。もしもデメリットを知らないまま格安航空券を購入してしまうとフライトで混乱してしまう可能性も出てくるでしょう。以下、格安航空券にまつわるリスクの具体例や購入に際しての注意点を紹介していきます。
1.LCC編
効率的な業務形態により、格安航空券を実現している会社をローコストキャリア(LCC)と呼びます。LCCを利用すれば、確かに航空券の費用は抑えられるでしょう。ただし、それ以外の部分で制約が多いので、すべての費用を合わせたときに「お得」とは断定できません。
たとえば、LCCは荷物の重量制限がきびしいため、少量の荷物しか機内に持ち込めない傾向があります。さらに、手荷物を預け入れをするのにも別途料金が発生します。さらに、フライト当日はスケジュールに融通がきかないにもかかわらず、キャンセルや払い戻しが認められていないことが大半です。そのうえ、遅延や欠航も多いのでLCCの航空券を買うときはある程度の心構えが必要でしょう。
2.海外航空券編
格安の海外航空券についてもリスクを知っておきたいところです。海外へのフライトでは直行便よりも中継ぎ便を選んだほうが価格は安くなりがちです。そのため、費用重視で航空券を買う人は中継ぎ便を選ぶことも少なくありません。ただし、中継ぎ便が安いのはリスクの多さに起因しています。まず、中継ぎは直行よりも時間がかかってしまいます。目的地に直接飛んでいくわけではないので、どうしてもロスが発生するのです。さらに、異国の空港で乗り継ぎをするのも不安なポイントです。言葉やシステムの異なる場所で上手く乗り継ぎができないと、移動プランが大幅に狂ってしまいます。海外の格安航空券を買うときは、乗り継ぎスケジュールなどをしっかり確認しましょう。
3.IT航空券編
団体ツアーで割引されている航空券を「IT航空券」と呼びます。IT航空券は移動の費用を抑える手段として、多くの乗客に利用されています。航空会社が発売しているチケットの中では最安値のレベルであり、価格面だけでは大きなメリットがあるといえるでしょう。一方、デメリットとしては「日時の変更ができない」という点です。ツアーのスケジュールは細かく定められているので、1人の乗客の都合には対応できません。たとえ変更ができたとしても、かなりの制限があるのが一般的です。そして、IT航空券はマイルの加算率が低くなる場合もあります。マイルを意識して飛行機を使っている人からすれば、効率性の悪い手段といえるでしょう。
格安航空券は特徴を押さえて活用を
価格だけを見れば、格安航空券には大きなメリットがあります。しかし、実際には種類ごとにリスクやデメリットもついてきます。「変更やキャンセルができない」「目的地までの時間がかかってしまう」といったリスクは、決して見逃せない内容といえるでしょう。そして、手荷物の預け入れにお金がかかるなど、航空券以外の部分で費用が発生するケースも珍しくありません。格安航空券を選ぶなら、どんなデメリットがあるのか事前に調べておくべきです。そして、そうしたリスクを考慮しても移動の目的に合っていると判断できれば、格安航空券を買っても深刻な問題にはならずに済むでしょう。