雄大な大自然を満喫できる和歌山県。世界遺産に登録された史跡も数多く点在し、見どころも満載です。今回は和歌山県の観光スポットをエリア別にご紹介します。
和歌山市エリア
和歌山城
和歌山城の白亜三層の天守閣は、虎伏山の頂上に築かれており、市街地を眼下に見下ろせます。和歌山城の創建は1585年(天正13年)、羽柴秀吉の命で、弟・秀長が築いたといわれています。1619年(元和5年)には徳川家康の十男・頼宣が55万5千石を拝領し、紀州藩が成立、砂の丸・南の丸が新たに造成されたといいます。紀州徳川家は尾張・水戸とともに「御三家」として8代将軍吉宗、14代将軍家茂を輩出したことで知られています。和歌山城は、1935年(昭和10年)に国宝に指定されますが、和歌山大空襲で焼失。1958年(昭和33年)に空襲前の外観に復元されました。
城内には徳川家ゆかりの品などが多数展示されています。城内の「名勝 西之丸庭園」は江戸初期のものといわれ、紅葉が見事なため、「紅葉渓庭園」とも呼ばれています。周辺には樹齢450年の大楠を始め、四季折々に色とりどりの花が咲き誇り、歴史遺産とともに美しい景観を楽しむことができます。入場料は大人410円、小・中学生は200円。
住所:和歌山県和歌山市一番丁3
和歌山マリーナシティ
和歌山マリーナシティは、万葉の頃より愛された美しい景観をより楽しむために作られた人工島です。日本初の全長約1kmのダブルデッキ型親水性防波堤と親水性護岸は海面近くまでおりていける階段となっており、夕暮れ時には「日本の夕陽100選」に選ばれた美しい景色を眺めながら海辺の散策が楽しめます。
島内には多くのアミューズメント施設があり、ヨーロッパの街並を再現した「ポルトヨーロッパ」は開業時より予定されていた入園無料化が2016年に実施されました。400年の歴史を持つ地中海沿岸の漁村イタリアのフィーノをベースとした街並みは南欧情緒豊かです。遊園地ゾーン「パーク・パシフィーク」では多くのアトラクションを楽しめます。
まぐろのテーマパーク「黒潮市場」では毎日3回のマグロ解体ショーを開催。テラス席では新鮮な海の幸をバーベキューや寿司などで堪能できます。
「紀州黒潮温泉」では海底1500mにある1億年前の地層から湧出した温泉を楽しめます。島内のホテルは全室オーシャンビュー。泊りがけでリゾートアイランドが楽しめます。ポルトヨーロッパのアトラクション乗り放題のスタンダードパスは大人3,500円、小人2,900円。
住所:和歌山県和歌山市毛見1525
生石高原
関西百名山の一つ生石ヶ峰を中心に広がる生石高原。秋には黄金色のススキ野原が一面に広がり、関西随一のススキ野原とも呼ばれています。標高870mの山上からは六甲や淡路、四国まで見渡せる大パノラマが広がり、絶景を楽しむことができます。紀美野町小川宮からのハイキングコースは登り約2時間半で、多くの人が利用する人気のコースです。「山の家おいし」には軽食コーナーがあり、丼物、うどん、おにぎりなどを提供、冬場には薪ストーブで暖を取り、山水で入れたまろやかなコーヒーを楽しむことができます。
また、おみやげコーナーも設置され、有田川町の醤油やジュース、高原の地卵、紀美野町の金山寺みそやゆずジャム、しいたけの佃煮などの特産品を販売しています。
住所:和歌山県海草郡紀美野町中田
根来寺
紅葉の名所として知られる根来寺は、覚鑁上人によって開創されたといわれている新義真言宗の総本山です。葛城連峰の端に位置し、約350万平方メートルの広大な境内には日本最大の木造多宝塔である国宝「大毘廬遮那法界体性塔」、通称「大塔」があります。塔内では豊臣秀吉の紀州征伐の折の弾痕を今も見ることができます。他にも重要文化財の本尊大日如来、金剛薩埵、尊勝仏頂の三体が安置され、開山以来約900年の伝統を誇り、中世の佇まいを今も伝えています。
境内は豊かな自然に彩られ、紅葉谷と呼ばれるエリアは、11月下旬~12月上旬の紅葉の見ごろを迎えると、一面が真っ赤に染まります。遊歩道や東屋が整備されており、美しい紅葉をゆっくりと楽しむことができます。
住所:和歌山県岩出市根来2286
高野山エリア
壇上伽藍
壇上伽藍は奥之院と並んで高野山二大聖地の一つです。高野山開創の折、空海が真っ先に着手し、自ら土を踏みしめ、建立に心血を注いだと伝えられています。「根本大塔」は高さ48.5mの日本最初の多宝塔で、完成は816年から887年ごろといわれ、真言密教の根本道場におけるシンボルとして建立されたと伝わります。伽藍の中央にある「金堂」は高野山の総本堂で、御本尊の薬師如来は秘仏とされています。
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132 高野山真言宗 総本山金剛峯寺
金剛峯寺
金剛峯寺は高野山真言宗の総本山で、寺の名はお経に由来しています。主殿は東西60m、南北約70mの大きさで、境内は総坪数48,295坪にも及びます。広さ2340平方メートルの国内最大級の石庭「蟠龍庭」があり、狩野探幽斎守信筆と伝わる梅月流水の襖絵など貴重な品が多く収蔵され、往時の姿を今に伝えています。
参拝者に寺の歴史をより理解してもらおうと金剛峯寺が主催する試験に合格した「金剛峯寺境内案内人」による案内も行なっています(要事前予約)。
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132
丹生都比売神社
高野山とともに世界遺産に登録されている丹生都比売神社は、空海が高野山を開いた際に守り神として勧請したことから、神仏習合の象徴ともいわれてきました。現存する本殿は一間社春日造では日本最大で、室町期に復興されました。朱塗りに彫刻と彩色を施した壮麗さを誇り、楼門とともに重要文化財に指定されています。
和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
紀中エリア
湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区
醤油の発祥の地といわれている有田郡湯浅町は、県内唯一の重要伝統的建造物群保存地区です。古くから熊野古道の宿場町として栄え、商業都市として発展してきた湯浅町には、昔ながらの製法で手作りの醤油を醸造している店が今もあり、醸造関連の町屋や土蔵を代表とする、近世から近代にかけての伝統的な建造物が多く残されています。その町並みが高く評価され、2006年(平成18年)に重要伝統 的建造物群保存地区選定されました。
保存地区はJR湯浅駅から歩いて10分のところにあり、東西約400m、南北約280mで、その広さは約6.3ヘクタールにも及びます。「通り」と「小路」が広がる特徴的な地割りと、白壁の土蔵や格子戸、本瓦葺の屋根瓦や虫籠窓、庇の軒先に下がる幕板など、伝統的な特徴を残す建造物が立ち並び、往時さながらの町並みを見ることができます。
住所:和歌山県有田郡湯浅町
白崎海洋公園
真っ青な海と白い海岸線のコントラストが印象的な白崎海洋公園。太平洋に突き出た白い岩は石灰岩で、約2億5000万年前にできたものといわれています。ダイナミックな景観は”日本のエーゲ海”ともいわれ、「平成百景」で19位にランクインしたほか、「日本の渚百選」「日本の夕陽百選」にも選ばれています。石灰石には今でもフズリナやウミユリなどの化石を見ることができ、遊歩道の歴史とロマンを体験できる散策コースも設けられています。海沿いを歩く1周約30〜60分のコースで、展望台からはカルスト地形を観察することもできます。
園内ではダイビングをはじめ、マリンレジャーも体験でき、泳いだ後はジャグジーや大浴場で疲れを癒せます。オートキャンプ場や本格的なログハウス、コンテナハウスもあり、気軽にアウトドアを楽しめます。
住所:和歌山県日高郡由良町大引960-1
白浜・串本エリア
アドベンチャーワールド
「人間(ひと)と動物と自然とのふれあい」をテーマにしているアドベンチャーワールドでは、動物園と水族館、遊園地があります。
「ブリーディングセンター」「PANDALOVE」では可愛いパンダファミリーの姿を無料で公開しています。「サファリワールド」では列車タイプのケニア号に乗ってチーターやライオンたちの生態を間近で観察できます。ウサギやリスザルたちと触れ合えるゾーンや、海の生き物たちがパフォーマンスを繰り広げる「マリンライブ」、よちよち歩くペンギンパレードなどもあり、多くの陸や海の生き物と出会えます。
「プレイゾーン」では遊園地のアトラクションが楽しめます。入園券はマリンライブ観覧とケニア号でのサファリ見学付きで、18歳以上4,500円、12~17歳3,500円、4~11歳2,500円、65歳以上4,000円です。
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399
円月島
円月島は、西牟婁郡白浜町の臨海浦の沖合いに浮かぶ小島です。正式名称は「高嶋」といい、島の中央にぽっかりと丸く、海蝕洞が開いており、穴が円月形であることから「円月島」と呼ばれています。島の大きさは南北130m、東西35m、高さ25mで、白浜のシンボルとして親しまれています。
また、円月島は夕日の名所としても知られ、「和歌山県の夕日100選」にも選ばれています。特に夏は6時30分頃、冬は4時30分頃の夕景がもっとも美しいといわれ、白浜観光では外せない人気のスポットとなっています。時期によっては穴を通して昇る月を見ることもでき、天空高く昇った月が穴を通して海面に細く長く光を投げかける光景はとても幻想的です。
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町臨海
三段壁
三段壁は断崖絶壁の名勝として知られています。長さ2km、高さ60mの柱状節理の大岩壁で、激しく打ち寄せる黒潮のダイナミックな光景を見ることができます。断崖にある展望台からは遥かに広がる南紀の海を見渡せます。岸壁の下には三段壁洞窟があり、約200mにも及ぶ洞窟内には地層の表面に波模様を見ることができます。これは1600万年前に波や潮流が海底の砂や泥を動かすことでできたものといわれており、悠久の時を超えて今に伝わる大自然の営みの痕跡です。また洞窟内の祠には日本最大級の青胴の牟婁大辯才天が大黒天、毘沙門天、十六童子を従え鎮座する神々しい姿を見ることができます。
洞窟施設前には2013年(平成25年)に「三段壁足湯」がオープン、太平洋の大パノラマを楽しみながら足湯でくつろぐことができます。洞窟の入場料は中学生以上1,300円、小学生以上650円、小学生未満は無料です。
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町2927-52
串本海中公園
串本海中公園は、1970年(昭和45年)に日本で初めて海中公園地区に指定されました。沿岸海域にはテーブルサンゴが群生しています。串本町大島では珍しいオオナガレハナサンゴの国内最大群生地もあり、公園を含む串本沿岸海域はラムサール条約湿地に登録されています。
園内にある水族館では、串本の海に棲む約500種5000点の生き物を展示。1,250トンの水槽は長さ24mの水中トンネルとなっており、泳ぎ回る大型のサメやエイ、高速で通過していくクロマグロなど、まるで水中にいるような感覚で観察できます。「海中展望塔」では沖合140m、水深6.3mの海底の青く澄んだ世界を見ることができます。「半潜水型海中観光船ステラマリス」 では水中にあるワイドビューの観覧窓からテーブルサンゴの大群落やカラフルな熱帯魚を観察。「串本ダイビングパーク」ではスノーケリングや体験ダイビング、本格的なボートダイビングが楽しめ、フィンランド製ログハウスに宿泊もできます。水族館のみの入場券は大人1,500円、小・中学生700円、3才以上は200円です。
住所:和歌山県東牟婁郡串本町有田1157
熊野エリア
熊野本宮大社
熊野本宮大社は世界遺産である熊野三山の中心で、全国にある熊野神社の総本宮です。平安期に熊野信仰が貴族の間で広がり、室町になるとこれが武士や庶民にも広まって参拝者が絶え間なく訪れるさまは「蟻の熊野詣」と呼ばれたといいます。弥生後期と伝わる三角縁神獣鏡をはじめ貴重な収蔵品を宝物殿で見ることができます(拝観料大人300円、小人100円)。神の使いの3本足のカラス八咫烏は日本サッカー協会のマークとなっており、これにちなんだサッカー守があります。
住所:和歌山県田辺市本宮町本宮
熊野速玉大社
朱塗りの鮮やかな社殿が印象的な熊野速玉大社は、世界遺産である熊野三山の一つです。室町期に足利義満によって奉納されたと伝わる調度品を中心とした約1200点にものぼる古神宝類はいずれも国宝に指定されています。境内にある樹齢1000年と伝わるナギの大樹は熊野権現の象徴とされ、藤原定家の和歌にも詠まれて今に伝わります。
住所:和歌山県新宮市新宮1
熊野那智大社
世界遺産である熊野三山の一つ、熊野那智大社。標高約500mの高地に位置し、参道登り口からは473段の長い石段があります。参道途中には休憩所や郵便局などがあり、頂上からは那智御瀧や那智原生林、太平洋までが見渡せる絶景が望めます。木々の緑の中に佇む色鮮やかな朱色の社殿は熊野権現造りで、境内の大クスは樹齢850年と伝わり、胴内を抜ける胎内くぐりができます。
住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
さいごに
ダイナミックな自然の景観や貴重な歴史的遺産など、和歌山には多くの見どころがあります。テーマを絞ってプランを立てて、和歌山の魅力を満喫しましょう。
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