飛行機の座席にはクラスという区分があります。国際線では細かい区分がありますが、国内線では航空会社によって異なり値段の違いもさまざまです。この記事では、国際線と国内線の「クラス」の違い、国内線のJAL・ANAおよびLCC各社の区分について紹介します。
座席を選ぶときのポイントとは?
飛行機に乗るときに座席をどこにしようか迷う人も多いかと思います。
飛行機の座席は、前方・後方の違いや、窓側・通路側の違いで過ごしやすさが変わります。
ここではそれぞれの座席の違いや、座席の選び方についてご紹介します。
窓側と通路側はどちらが良い?
座席を選ぶときの大きなポイントは、窓側と通路側、どちらの席にするかです。
窓側と通路側の席には、それぞれメリットとデメリットがあります。
【窓側】
メリット
・飛行中に、外の景色を眺めることができる
・窓側の壁に、もたれて座ることができる
・隣の人が席を立つ際に、その都度席を立たずに済む
デメリット
・席を立つ際に、隣の人に声をかけて通してもらう必要がある
・座席上の収納棚から荷物を取り出しづらい
・通路側と比べて寒い場合がある
【通路側】
メリット
・席を立つときに、隣の人を気にしなくていい
・窓側と比べて通路がある分、開放感がある
・客室乗務員を呼びやすい
デメリット
・荷物を足元に置きにくい
・寝ている時でも、奥の席の人が席を立つときに、起こされることがある
また、飛行機によっては座席の配置が「2-3-2」や「2-4-2」など3人以上が並ぶ席もあります。
飛行機を1人で利用する場合は、3人以上が並ぶ中央付近の座席になると、両側に他人が座るため落ち着きません。
その際は、窓側か通路側の座席を選ぶと、隣の人に気を使わなくて済みます。
窓側の座席は「外の景色をゆっくりと眺めたい人」、通路側の座席は「トイレが心配な人や、空間を広く使いたい人」におすすめです。
前方と後方はどちらが良い?
座席は飛行機の前方、後方でも、それぞれメリットとデメリットがあります。
【前方座席】
メリット
・エンジンより前の座席は、後方の座席に比べて比較的静か
・飛行機は、基本的に前方から乗り降りするので、出口が近く早く降りることができる
・後方の座席と比べると、比較的揺れが少ない
デメリット
・機体によって異なるが、前方の座席はJALの「ファーストクラス」や「クラスJ」、ANAの「プレミアムクラス」など料金の高い席が多い
・前方寄りの普通席の場合、「ファーストクラス」や「プレミアムクラス」のトイレは利用できないので、後方のトイレを利用することになる
【後方座席】
メリット
・比較的に空いていることが多く、グループで利用する場合、隣同士や近い座席で取りやすい。
・翼の後ろの座席であれば景色を楽しむことができる。
デメリット
・前方の座席に比べて、エンジン音が大きい
・飛行機は、基本的に前方から乗り降りするので、降りるまでに時間がかかる
前方の座席は「広い座席でゆっくりと過ごしたい人や、到着地で早く飛行機を降りたい人」、後方の座席は「グループで並んで座りたい人」などにおすすめです。
子どもを連れている場合はどう席を選ぶ?
赤ちゃんを連れての旅行の場合、「親は通路側、赤ちゃんは窓側か真ん中」の座席を予約することをおすすめします。
通路側の座席ならば、キャビンアテンダントを呼びやすく、化粧室へ行くのも楽です。
赤ちゃんではなく、一人で座席に座れる子供の場合は、「子どもを窓側、親が通路側」の座席をおすすめします。
子供は、窓から景色を見ることが出来て退屈しません。また、窓側の座席は、窓側の壁にもたれて座ることができるので疲れにくいです。
窓側の座席がない中央列の座席の場合は、「子どもを通路側にして、親がその隣に座ることができる座席」をおすすめします。
通路側はスペースを広く使えるので、子供も疲れることなく座ることができます。
非常口近くの席を選ぶときは?
非常口座席は前が広く空いているので、足を伸ばしてゆっくりと過ごすことができます。
しかし非常口座席の利用には、条件があるのでご注意ください。
・満15歳以上の方(15歳未満の方はこの座席を指定出来ません)
・ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
・航空機ドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施することができる方
・脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他の乗客へ口頭で伝えられる方
・緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方
・緊急脱出の援助を実施することに同意する方
*小さなお子さま(国内線:8歳未満、国際線:12歳未満)と同伴される方は、非常口座席は利用できません。
非常口座席は、緊急時に乗務員の指示に従い、脱出等を手伝う必要があるため、一定の体力・実行能力が必要です。
緊急時に乗務員が非常口を完全に開放するまでの間、他の乗客を制止し、脱出スライドがふくらんだ後には、他の乗客を迅速に脱出させる為の手伝いをする必要があります。
また、離着陸時は足元や膝の上にお手荷物は置けません。
国内線の「クラス」は航空会社によって大きく異なる
国際線では、主に次のようなクラスに区分されています。
・ファーストクラス
・ビジネスクラス
・プレミアムエコノミークラス
・エコノミークラス
国内線では、上記の4つのような形ではなく、航空会社ごとにさまざまな切り方をしています。クラスの違いによって、航空券の料金が変わり、追加料金を支払って上のクラスのシートに変更すると、座席やサービスの内容が変わります。
国際線と比べて、国内線ではクラスの変更による料金の違いは大きくありません。追加料金を支払い、快適な空の旅をしてみてはいかがでしょうか。
一般航空会社の座席の区分
ANA
ANAの座席の区分は次の2つです。
・プレミアムクラス
・普通席
ANAのプレミアムクラスは普通席の運賃に「9,000円」の追加料金を支払うことで利用できます。この料金は全路線一律となります。シートが普通席より大きく、「枕」「高性能ヘッドフォン」などアメニティが充実しています。その他機内サービスの充実はもちろん、出発前には専用のラウンジも利用できます。さらに機内では、機内食やお酒を無料で楽しめます。
普通席は2015年5月から新シートを導入しています。膝周りが従来の座席よりも広くなっています。ANAの普通席では無料で飲み物が提供されます。
プレミアムクラスの座席やサービスについて次の記事も参考にしてください。
ANAのプレミアムクラスで、国内線で快適な空の旅!
JAL
JALではグレードの高い順に、次のような座席区分があります。
・ファーストクラス
・クラスJ
・普通席
ファーストクラスは普通席の運賃に「8,000円」追加することで利用できます。広いシートで快適に過ごせるのはもちろん、食事や飲み物などの機内サービスが充実しており、空港内のラウンジを利用できるなど地上でのサービスも充実しています。JALのファーストクラスでは、機内食やお酒を無料で楽しめます
JALの座席の区分で特徴的なのが、1,000円の追加料金で利用できる「クラスJ」です。普通席よりもシートの幅や座席の前後の間隔が広く、レッグレストも設置されています。そのお得な料金から人気の座席のため、早めの予約がおすすめです。
普通席がもっともスタンダードな座席で、JALでは飛行時間の短い路線を除き、無料の飲み物があります。
クラスJやファーストクラスの座席やサービスについて次の記事も参考にしてください。
1,000円で快適に!JALの国内線「クラスJ」ってなに?
意外と安い!?国内線、JALのファーストクラスで優雅な旅!
スターフライヤーは座席が充実
スターフライヤーの座席にクラスはありませんが、普通席であっても充実しています。座席間隔がJAL・ANAなどの一般航空会社の普通席と比べて広く、ヘッドレスト、フットレストなども備えられています。その他、全座席にモニターがあり、コンセントなども備えられています。
スターフライヤーの座席については次の記事も参考にしてください
どこがおすすめ?スターフライヤーの座席まとめ
スカイマークは足元のスペースが広い座席あり!
スカイマークには普通席以外に、足元のスペースの広い「足のばシート」があります。この座席は1,000円の追加料金を支払うことで利用できます。機体の最前列、非常口近くの15列目と16列目で利用できます。一方で、「足のばシート」は非常口付近にある座席のため、利用するには条件があります。
スカイマークの座席については次の記事も確認してください
ゆったり快適!?スカイマークの座席まとめ
LCCの場合
ジェットスターなどのLCCも区分がありますが、ANA・JALなどの一般航空会社と比べると無料の機内サービスは少なく、座席の快適さが異なるといったような違いが中心です。
ジェットスター
ジェットスターの座席区分は以下の3つです。
・スタンダードシート
・アップフロントシート
・エクストラ・レッグルーム・シート
ジェットスターでは予約する航空券の種類によって、座席指定が無料か有料かが異なります。「Starter Max」で予約している場合はどの座席も無料で選べます。「Starter」で予約している場合は数百円を追加で支払うことで座席指定できます。
スタンダードシートは、窓側や通路側の座席、家族や友達と隣り合った座席など、希望に応じて座席を選べる区分です。アップフロントシートは機内前方にある座席で、飛行機から早く降りられます。エクストラ・レッグシートは、スタンダードシートよりも足元が広い座席です。
ジェットスターの座席やサービスについて次の記事も参考にしてください。
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ピーチ・アビエーション
ピーチ・アビエーションの座席区分は以下の4つです。
・ファストシート
・スマートシート
・プレジャーシート
・スタンダードシート
座席数は全180席です。ファストシート「6席」、スマートシート「12席」、プレジャーシートが「94席」、スタンダードシートが「68席」となっています。ファストシートは最前列の1列目にある足元のスペースが広い座席、スマートシートは前方ないしは足元のスペースが広い座席、プレジャーシートは中間ないしは窓側の座席、スタンダードシートは通常の座席です。
ピーチ・アビエーションの座席やサービスについて次の記事も参考にしてください。
どこに座る?ピーチ・アビエーションの座席まとめ
映画も楽しめる?ピーチ・アビエーション3つの機内サービス
バニラエア
バニラエアの座席の区分は以下の2つです。
・スタンダードシート
・リラックスシート
スタンダードシートは、好みの座席をリーズナブルな価格で選べる区分です。リラックスシートは、通路・非常口そばにあるので足元に余裕がある区分です。
バニラエアの座席やサービスについて次の記事も参考にしてください。
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春秋航空日本(スプリングジャパン)
春秋航空日本の座席には「コンフォートシート」「レッグシート」「スタンダードシート」の3種類があります。それぞれ座席間隔に差があります。
機内の1列目はアームレストが上がりません。また13列目は窓が無く、15・16列目の座席はリクライニングが利かないので、当日の空港で座席指定をするときは注意しましょう。
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快適な機内環境!春秋航空(スプリングジャパン)の座席まとめ
さいごに
国内線では、国際線のようなクラスの区分ではなく、航空会社ごとにさまざまな区分があります。国内線では、国際線に比べると安い追加料金で座席のランクを変更できます。座席をグレードアップして、少しリッチで快適な空の旅を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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飛行機に初めて乗る場合や飛行機の乗り方に不安がある場合には、次の記事も参考にしてください。
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