弘前公園は青森県弘前市の中心部にあります。公園の中にはいくつもの重要文化財があり、自然と歴史を感じることができます。今回は、弘前城と弘前公園の見どころをご紹介します。
弘前公園ってどんな場所?
弘前公園は弘前市の中心部にある、総面積約49万2,000平方メートル(約14万9,000坪)の大きな公園で、もともとは弘前城があった場所です。弘前城は、江戸時代に弘前藩を治めていた津軽家10万石の居城です。明治以降、一部が公園として開放されて、戦後に今の公園の形となりました。園内には天守を始め、江戸時代の面影が伺えます。弘前城には重要文化財にも指定されている櫓や城門が残っています。
弘前公園の施設の料金と営業時間
弘前公園は無料で入れますが、一部有料区域があります。
弘前城本丸・北の郭
料金:大人310円 子ども100円
時間:4月1日~11月23日 9:00~17:00 ※さくらまつり期間 7:00~21:00
休館日:弘前城 11月24日~3月31日
弘前城植物園
料金:大人310円 子ども100円
時間:4月中旬~11月23日 9:00~17:00(券販売16:30まで) ※さくらまつり期間 9:00~18:00(券販売17:30まで)
休園日:開園期間中は無休
【共通券】 大人510円 子ども160円
弘前公園の見どころ
弘前公園のおすすめの見どころをご紹介します。
弘前城
弘前公園で一番の見どころは、重要文化財に指定されている弘前城天守です。天守はもともと華麗な五層の作りで、1611年に完成したといわれています。本丸の南西隅にあったと伝えられていますが、1627年に焼失。その後、長らく建築が認められませんでしたが、1810年に今の天守が再建されました。江戸時代に建築された城としては、東北地方で唯一のものです。下乗橋から天守を見上げると、戦国の世を今に伝える古風で美しい姿を見ることができます。現在は弘前城史料館として、江戸時代の資料などが展示されています。
櫓と門
弘前公園には、重要文化財に指定されている3つの櫓と5つの門があります。櫓は、「丑寅櫓」「辰巳櫓」「未申櫓」の3つで、全て二の丸にあります。3棟はとても良く似ていますが、階段の場所や構造など、細部の作りが異なります。
5つの門は、「追手門」「東門」「北門(亀甲門)」「東内門」「南内門」です。今は市役所に面した「追手門」が正門ですが、築城当時は城が北向きだったため、北門(亀甲門)が正門だったといわれています。
弘前城植物園
弘前城三の丸の跡に作られた植物園です。園内には1,500種、12万4,000本の草木が植えられています。世界各地の高山植物を集めたロックガーデンや、四季の移り変わりが感じられる花ごよみの径、自然の中に人工的な造形を施した三の丸庭園や大石武学流庭園など、23カ所のブロックで四季折々の花や樹を楽しめます。さくらまつりの春や、城菊と紅葉まつりの秋など、見事な桜や素晴らしい紅葉が楽しめる散策におすすめのスポットです。
おすすめ散策コース
弘前公園を中心としたおすすめの散策コースを2つご紹介します。
伝統建築見学コース
古都弘前の風情豊かな建築物を見て周るコースです。所要時間は約30分です。弘前は洋館で有名な街ですが、伝統的な屋敷や染物工場などの和風建築も数多くあります。スタートは弘前城の北門(亀甲門)。そこから約1分の場所に、旧商家の「石場家」があります。石場家は江戸時代中期の建築といわれています。石場家から約3分、「旧伊東家」が次のスポット。旧伊東家は大板戸や板雨戸、囲炉裏など今では目にしなくなった造りを残した建物です。すぐ隣には「旧梅田家」があります。江戸時代末期の建物です。次に約7分で、「旧岩田家」に着きます。正確な建築年代は不明ですが、江戸時代のものと推定されています。柱や茅葺屋根は当時のままです。約3分で最後のスポット「川崎染工場」に到着。復元された箇所もありますが、間取りや井戸、流しなどは当時のままです。藍染の見学や体験もできます。
弘前城歴史跡コース
重要文化財が多数ある弘前城を楽しめるコースです。弘前公園内の天守から櫓、門、橋を全て周り、公園から近いところにある武家屋敷まで巡ります。移動時間は40分程度ですが、観覧時間を含めて、所要時間は2時間から3時間かかります。
スタートは「追手門」。次は杉材が使われていることに由来する「杉の大橋」を渡り、「南内門」を見学します。次に「未申櫓」、「辰巳櫓」の2つの櫓を見学し、許されたもの以外は必ず下馬するよう定められていた「下乗橋」を渡ります。この橋は天守をキレイに撮影できるフォトスポットです。江戸時代に建築されたものとしては東北唯一の「天守」、別名「御三階櫓」を見学。「鷹丘橋」を渡り、元柔剣道の道場だった「武徳殿休憩所」で一息入れましょう。かつては跳ね上げ式だったと言われる「波祢橋」を渡り、一旦公園の外に出ます。かつては藩医の住居だった「旧伊東家住宅」と、俸禄百石の武士の家だった「旧梅田家住宅」を見学。旧商家の「石場家住宅」を見学し、「亀甲橋」を渡り弘前公園に戻ります。「北門(亀甲門)」をくぐり、「丑寅櫓」、「与力番所」を見学。与力番所の近くには日本最古のソメイヨシノの木があります。「東内門」を通り、「東門」がゴールです。
弘前公園のアクセス
JR弘前駅から弘前公園まで徒歩で約30分。タクシーでは約10分で到着します。また、弘前市内は100円バスが運行しています。JR弘前駅から市役所前まで、100円バスで約15分、そこから弘前公園まで徒歩で約4分です。空路の場合は、羽田空港から青森空港まで約1時間15分。青森空港からJR弘前駅までバスで約55分です。
さいごに
弘前公園についてご紹介しました。弘前公園は、自然と歴史を感じることができる観光スポットです。青森県へ旅行に出かけたときは、弘前公園へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
※今回の情報は2017年10月現在のものです。